学校の閉鎖性を打破し、学校運営に保護者の声を取り入れるための「開かれた学校づくり推進委員会」を設置した、親や住民の声を教育行政に反映させるための「地域教育推進協議会」をつくった。
続いて、「30人学級」の実現をめざす動きも始まっている、という。
まだまだ「上(=M科省)」を見る動きや、横並びを気にする面が払拭されたわけではない。
それでも、これらの先駆的な例は、規制緩和や分権化を活かすための試みが、部分的に始まっていることを示している。
教育委員の公選制か復活したわけではない。
その意味では、地方の教育行政への住民参加には制約が残る。
首長がM部科学大臣の承認なしに教育長を任命できるということは、首長の選出を通じて、住民が間接的に教育行政に影響力を持ちうるルートが拡大したと見ることもできる。
改革後の制度のもとでなら、かつて東京の中野区が行っていた教育委員の準公選制も実施可能である。
三春町のように、教育長を公募する自治体が今後さらに増えていくかもしれない。
あるいは、30人学級の実現を公約とする候補者か首長に当選した、議会で多数を占めれば、そのための予算措置をしたうえで、国の基準と異なる学習環境を提供することも可能である。
それもこれも、M科省にお伺いを立てるのではなく、地方の首長や議会の判断いかんによってできるようになった。
つまりは、地方議会や首長の選挙を通じて、「下からの教育改革」を巻き起こす可能性が広がった、と言えるのである。
まだまだ制約があるとはいえ、まずはこの新しい地方分権の制度を十分活かすことが「下からの教育改革」を立ち上げる道だろう。
そのためにも「青少年の健全育成」「受験競争の緩和」等、抽象的でありきたりの政策しか公約できない候補者に対しょり具体的な政策課題についての判断を有権者が求め、情報収集し、公開する試みが始まってほしい。
たとえば、財源問題までの配慮を含め、「30人学級の実現」にどう働きかけるのか。
住民の教育行政への参加を推進.具体化するための方法をどのように考えているのか。
学校選択制を選ぶのか、などなど。
それぞれの地域ごとに焦点となる具体的な教育政策への考え方を候補者に問いただし、その結果をインターネットや地方紙などを通じて情報公開する。
これによって、各候補者の政策チェックができるだろう(同じことは福祉や環境の分野でもできる)。
こうして有権者のチェックが厳しくなれば、候補者も勉強せざるを得なくなる。
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